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道央

有限会社コテージガーデン 代表取締役 梅木 あゆみ さん【月形町】

育てる楽しさ・創る楽しさ・味わう楽しさ・伝えたい

1957年生まれ、月形町出身。武蔵野美術短期大学卒業後、月形町にUターン。1女3男の子育てをしながら、趣味で自宅の庭に多くの花を植える。1995年、生産直販園芸店コテージガーデンを設立。(一社)日本ハンギングバスケット協会公認講師。

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きっかけ
 そもそものきっかけは、13歳を頭に11歳・8歳・3歳、4人の子育てをしながら、自宅の庭に沢山花を植え、咲かせていた家庭菜園。そのうち、手に入らない種を自分でつくりたいとカタログを外国から取り寄せ、ページを開けると見たことが無いバラエティ豊かな花々に目が点。早速、種を取寄せ植える、咲いた!苗ができた!!沢山できた!!!「この花苗、独り占めではもったいない」と自宅で起業、ガーデニングブームの中クチコミで広がりました。文化センターでの講師、もっと造園を勉強しようと子ども達を友人に預け専修短大で履修等、行動半径が広がり、町内・PTA等がメインのつながりとは別の、独自のネットワークができました。
苦労
 住所は田舎(お客さんがくるの?)、4人の子ども(子育てで精一杯!)。こうした、起業できない理由が逆に、バネとなりました。田舎だからガーデニングに適した場所が沢山ある、子どもが4人いるから互いにかばいあって育つ、2人だったら今の仕事はできなかった。起業当時の若い頃は怖いモノなしで、現在の方がある意味、大変なのかもしれません。会社経営や社員への責任。季節に左右される仕事なので以前は季節雇用が主でした。が、良い仕事には年間を通じた雇用が必要。そのために正社員を基本に、会社の中でそれぞれが、独立する心構えで仕事をして貰いたい、と考えております。
満足度
 ブームの頃は、とにかく花を植えたい、何でもいいからお花をください・・といった状況。現在は、本当に花を好きな方がガーデニングしていると思います。また自宅の庭をオープンガーデンとして公開される方もおり、道内のオープンガーデンをまとめた「オープンガーデンオブ北海道」という本を数名のメンバーで発行しています。本職の造園、園芸店でまたはオープンガーデンで、花を愛する方々の喜ぶ顔を拝見することが大きな喜びです。一方、若い現役世代は大変忙しい。私の世代の多くは専業主婦でしたが、今はほとんどの女性が働き、余裕が無いのかもしれません。誰もが知らずに、草や花・樹木の恩恵を受けているのですよ、平等に!
これから
 今後、様々な方と連携し、「花苗をつくって売る」以外のこともやってみたいと考えております。例えば飲食店とか。「食べる花」をご存じですか?コテージガーデンでは食材として花を栽培し現在、5軒程度のレストランへ出荷しています。私たちは農家ではありませんが、農業には注目しています。通常、6次産業化といえば「農作物などの素材をどう加工し付加価値をつけるか」が論点です。農家ではない花屋の私たちが、例えば、「サービスの視点」で6次産業化を考えるとどんな方向性が見えるのか等、月形町のみんなと「農業」をキーワードに地域を盛り上げ、まちづくりに寄与できる方法を模索中です。
  • 梅木さんイメージ1
  • 梅木 さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

草花から受ける恩恵と同様に、チャンスは誰にでも平等に巡ってくると考えております。それをものにできるかどうか、です。ヒトとの出会いもチャンスの一つ、多くの出会いを経て今の自分があります。どうぞ、出会いを大切に、チャンスがきたらその前髪をつかんでください!

取材年月日:
2017年5月29日