39

オホーツク

北海道の地域とみちをつなぐネットワーク連携会議 代表 田中 夕貴 さん【紋別市】

「未来のためのみちづくり」を女性の視点から発信

紋別市出身。父親の急死後、家業の紋別セントラルホテルへ入社。現在常務取締役。23歳で紋別青年会議所に入会し、2006年には理事長を務める。

印刷用PDF

きっかけ
 紋別市では、2005年から産科医師不足により市内で出産することができなくなりました。そのため紋別市の妊産婦の多くは、50㎞以上離れた遠軽町まで通院し出産しなければならなくなりました。私自身も遠軽町で子どもを出産しました経験から、地域と地域を繋ぐ安心安全な「みち」は、私たちの暮らしに必要不可欠なものと実感し、2007年に「オホーツクのみちと未来を考える会」を立ち上げ、2010年からは、全道組織の「北海道の地域とみちをつなぐネットワーク連携会議」(みちネットの会)の代表にも就いています。
苦労
 毎年、各地の住民団体の代表の方々とともに上京し、国への要望活動も行っていますが、要望通りにはなかなか進まず心が折れそうになる時もあります。それ以前に道外の方には、北海道が日本の国土の1/5も占めることや、都市間の距離、貢献度などを認識してもらっていないことがとても多いと感じます。皆さんに北海道のことをもっと知ってもらい、理解して頂くことが必要です。行政だけに任せるのではなく、私たち市民も一丸となりオール北海道として諦めずに声を上げていくことが大切だと思います。
満足度
 活動を始めて多くの方と出会い、北海道各地の魅力や資源を知ることができました。一次産業や観光はもちろん、環境問題やエネルギー問題など、私たち北海道は日本人の豊かな暮らしに多大な貢献をしていると、誇りを持つことができました。その反面、地域の課題も共有しました。それらの課題解決のために、私たちの運動はまだまだ続けなければなりません。北海道の暮らしを守ることは、日本人の暮らしを守ること。子どもたちの未来を守るためにも、私に与えられた使命と思って頑張っていきたいと思います。
これから
 現在では、女性の視点から道づくりを考える懇談会「Rosehips(ローズヒップス)」という女性団体も立ち上がり活動しています。「ローズヒップ」とは「ハマナスの実」のことです。北海道の花であり、紋別市の花でもあります。厳しい自然環境の中でも美しい花を咲かせ、栄養豊富な実をつける花。私たちは「みち」だけでなく、北海道のため、地域のため、私たち自身のためにできることから始めていきたいと思っています。北海道のみちづくり、そして女性の活躍の場づくり、これからもたくさんの仲間と力を合わせ、続けていきたいと思います。
  • tanaka_yuki2
  • tanaka_yuki3

北の☆女性たちへのメッセージ

もしも今、悩んだり心が迷子になっている女性がいたら、常識や人と比べたりせず、焦らず無理せず諦めず、自分が納得できる「貴女らしいみち」を見つけてね!未熟な私がこれまでたくさんの方に支えて頂き励まして頂けたように、貴女のそばにも貴女のみちを照らしてくれる方がきっといるはず!

取材年月日:
2015年10月31日