きっかけ

　2011年ごろから技術職での女性採用を本格化しています。製鉄所での作業は、自動化が進んでいるとは言っても、高温物・重量物を取り扱うということもあり、「男性中心」のイメージが強い職場であると思います。しかし、社会的に少子高齢化が進展する中で、製鉄所としての技術水準を維持・向上させていくためには、男性・女性の区別なく優秀な人材を採用・育成する必要がある、と考えたことがきっかけです。

苦労

　彼女たちが今後結婚、出産、育児などに直面し、仕事を継続したいと考えた場合、どのようにフォローしていくのかが課題ですね。製鉄所は３交替勤務が基本で、深夜勤務もあります。これまで、寮のリニューアルや女性トイレ設置等のインフラ整備等を進めてきましたが、今後は子育て期間中の支援策として、託児所の確保等といった仕組みの整備が必要だと感じています。男女問わず、優秀な技術者に長く活躍してもらえる基盤の整備を一層推進していきたいと考えています。

満足度

　製鉄所の仕事をしっかりと理解した上で入社してほしいとの想いから、鉄鋼業の仕事・業務内容を理解してもらうようなフォーラムの開催や、採用前の現場見学会などを積極的に開催しました。実施するまでは、女性の視点で製鉄所の仕事がどう映るのか不安もありましたが、参加者からは「この仕事をぜひやってみたい」という声もあり大きな反響でした。女性技術者の採用はまだ5年目ですが、現在活躍している女性技術者はとても熱心で、先輩技術者からの評価も高いです。

これから

　2015年3月に開催したフォーラムでは、初めて「なでしこブース」を設けました。先輩の女性技術者が仕事の内容や生活面などを説明しましたが、同じ女性という安心感もあってか、女子高校生が多数集まり手応えを感じています。今後も男女問わず多くの方に興味を持って頂けるように、道の「ものづくりなでしこ応援プロジェクト」への参加や、「鉄の仕事フォーラム」の開催などの取り組みを通じて、積極的に当社の魅力をアピールしていきたいですね。

北の☆女性たちへのメッセージ

鉄は私たちが目にするもの、手にするもののほとんどに利用され、構造物・自動車・産業品・生活資材に深く浸透しています。古くは文明を支え、今日では社会・暮らしの根幹であり、人類に必要不可欠な素材です。その鉄をつくるのは人の「チカラ」です。あなたも「鉄女（テツジョ）」を目指しませんか！

取材年月日：

2015年12月2日