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道北

LUSH★DANCE School主宰 澁谷 紗由美 さん【羽幌町】

羽幌から夢に向かって。ダンスでまちの元気を取り戻す

高校時代に独学でダンスを学ぶ。バックダンサーを目指して上京し、アイドルの振り付けなどを経験。地元の羽幌町に戻ってからは、会社勤めをしながらダンススクールを設立し、町内外の幼児から高校生約70名にダンス指導をしている。

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きっかけ
 高校3年生の時に友達に誘われてダンスを始めました。当時は近くにレッスンができるところもなく、まだスマホもなかったので、テレビ番組でバックダンサーの技を観察して練習や振り付けに励み、テレビ番組のダンス選手権に北海道代表として2大会連続出場。高校卒業後は、札幌、東京でバイトをしながらいくつものオーディションを受けましたが、芽が出る前に怪我でダンスを続けるのが難しくなり地元へ戻りました。すごく後悔し、もうダンスはスッパリ辞めて関わることもないと思っていたのに、知り合いから子ども達へのダンス指導を頼まれて、思いがけず指導者の道へ踏み出しました。
苦労
 小さな町の中で、ヒッピホップダンスに馴染みもなく、最初の頃は私も生徒も悔しい思いをすることも。それでも彼らはそんな悔しさもバネに、町内のイベントだけでなく、数々の大会やオーディションに出場し、設立6年目には大会での入賞やライブへの出演など、実力を高めてきました。その矢先、新型コロナの影響で町のイベントはことごとく中止。それでも自ら場所を確保してダンスを披露したり、町外のイベントへ出演したりするなど、発表の場を持ち続けたことで、地域住民や町外のダンスチームとの交流も盛んになり、今ではたくさんの人に応援してもらえるダンススクールになりました。
満足度
 生徒の指導をする中、ダンスだけでなく社会に出てからも役に立つよう、人脈づくりの大切さなども教えたいと思い、あちこちへ顔をつないでいたところ、なんと自分にもオーディションの誘いが。12年越しの夢を叶え、バックダンサーとして札幌ドームに立ちました。そして今、小学2年の頃から教室に通っている高校生の4人が「L-WING」として大きな舞台に挑戦しています。生徒達に夢を託し、「田舎でも夢は叶えられる!場所のせいにはしたくない。」とがむしゃらにもがいてきた日々にようやく結果がついてきてくれて、慌ただしくもとても充実した日々を送っています。
これから
 「ダンスで町おこし」を目指して、まずは羽幌町を知ってもらおうとPRしています。大会やオーディションでの結果や、生徒達のSNS発信の効果もあり、「羽幌ってダンスがアツイよね!」という声も。羽幌の魅力が町外にも地元の子ども達にも伝わり好きになってもらえたなら、町の活力になるはず。そんな思いを胸に、この町で小さな頃からずっと続けられる習い事としてダンスを確立し、環境を整えながら指導を続けていきたい。そして今の夢は、羽幌高校にダンス部を作り、全国にも通用する強豪校に育てること。町内外の子ども達の挑戦を指導者として支え続けたいと思っています。
  • 澁谷さんイメージ1
  • 澁谷さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

たくさん経験して、たくさん失敗して、たくさん落ち込んで、たくさん立ち上がりましょう!

私はいつもそうしてきました。近道はせず遠回りでゆっくり自分のペースで良いと思います!

私もまだまだ夢の途中です。一緒に頑張りましょう!!

取材年月日:
2022年11月7日