122

道央

積丹観光協会 事務局長 逢坂 節子 さん【積丹町】

お客様目線の観光で積丹半島全域をPR!

東京都墨田区出身。大妻女子短大卒業後、東京都内で就職。結婚し、夫の実家がある積丹町に移住することとなり23歳で退職。2人の娘を出産後、積丹町役場、積丹漁協での就労を経て1995年4月から現職。女性の視点を活かした商品開発や観光振興に取り組む。

印刷用PDF

きっかけ
 役場や漁協などで町に関わる事業を行ってきましたが、さらにやりがいのある仕事を探していたところ、観光協会を勧められ、現職となりました。観光のお客様を拝見していると、ほとんどの場合女性が中心となって「ここに行きたい、これを食べたい」と、旅行内容を決めています。そこで、女性に受けるお土産を開発したいと考えました。ちょうど、神威岬方面、北海道開発局の土地内に飲料にもなるきれいな水があることがわかりました。これを活用し、町の海産物に合うことはもちろん、女性に好まれる甘口日本酒「丹水」を開発しました。現在は、辛口原純米酒もご用意しており、町内の酒屋・旅館等、また、観光協会でご購入できます。
苦労
 1996年2月、豊浜トンネルの事故をきっかけに、観光客が激減しました。その後トンネルは整備され、今では日本一安全な国道になったと自負していますが、町のために観光協会として何ができるのかをずっと考えていました。まず、後志管内において観光協会の存在を知ってもらおうと、伸び悩んでいた冬の観光の目玉として「どっこい積丹冬の陣」というイベントを始めました。鍋と鮨の食べ放題をメインに長期間で実施した結果、大人気のイベントになりましたが、寿司職人の方々の負担が大きく継続が困難となり、10年で終止符を打ちました。
満足度
 冬の大きなイベントがなくなり、何か新しい企画をと考えた結果、早春にイベントを実施することにしました。積丹町には、海だけでなく川も多くあり、春にサクラマスが遡上する余別川に着目しました。若手漁業者、余別・海HUGくみたいと連携し、「さくらます祭り」を開催しました。今年で4年目ですが、大変ご好評いただいております。また、漁業者と観光業者がつながることで、漁業者は消費者の声を直接聞き、観光業者は豊かな自然があってこその観光であると再認識することができたので、双方に実りのあるイベントとなっています。
これから
 積丹町は自然豊かな町ですから、環境を保全しなければなりません。その取組の一つとして、三大岬(黄金岬、積丹岬、神威岬)の遊歩道に募金箱を設置し、観光施設の整備に役立てています。また、町内のPRだけでなく、積丹半島全域をPRしたいとの思いから、半島内の7町村がタッグを組んで「しゃこたん半島観光振興会」を立ち上げました。この地域はドライブ観光がメインですから、車で立ち寄って楽しんでいただこうと、食と景観のご案内と温泉スタンプラリーを開催しています。これからも、お客様目線での観光をご提供していきたいです。
  • 逢坂さんイメージ1
  • 逢坂さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

北海道の冬は長いので、それを乗り越えて春になった時の喜びが一段と大きいと感じます。長い冬を家で過ごす北海道の女性だからこそ、ぜひ外に出て社会や地域との関わりを持ってほしい。家にこもってばかりではダメ!あなた自身の春を探して、外に飛び出してみてください。

取材年月日:
2017年8月24日