124

道央

NPO法人ココ・カラ 代表理事 内藤 圭子 さん【安平町】

地元食材の魅力を発信し、人を呼び込み、地域を元気に!

1960年生まれ、函館市出身。1988年、1年間のデンマークでの農業研修で農業のすばらしさに目覚める。結婚により安平町へ。2011年、仲間と「ココ・カラ」を設立、翌年法人化。講習会や加工品、お弁当などで、地元食材の豊かさ・おいしさを伝えている。

印刷用PDF

きっかけ
  出身は札幌、大学も札幌、農学部ではありませんが、幼い頃から農業への憧憬が強く卒業後1年間、農業実習の研修でデンマークへ。帰国後、道内の農家で修業、縁があって、農業者である現在の夫と結婚しました。安平町で農業を営みながら、手づくりで育む暮らしの奥深さ・豊かさに気づき、「農家の手づくり生活」を伝えたい、広めることができたら…と考えておりました。子育てが一段落した頃、そうした思いを役場に相談すると「農家ではないが、同じように考えている人がいるよ」と紹介していただき、活動をスタートしました。
苦労
  JAから、同じ志を抱く仲間を紹介してもらい、内閣府が募集していた起業コンペに応募し合格、開業資金を獲得、食を絡めた地域活動を目的に「NPO法人ココ・カラ」を設立、概ね順調に進んでいきました。が、1年ほどたった頃、一緒に立ち上げてきた仲間が体調不良によりリタイア。書類作成などの事務はほとんどその方が担っていたので、かなりのダメージ。町役場の親身なバックアップに助けられ、現在に至っています。設立して5年が経過。常に地元に目を向け、「何をやっているの?」と言われないよう、気を引き締めています。
満足度
  でっかい!北海道では、私たちの活動ステージは小さなエリア。良くも悪くも活動の姿をまちの方々はつぶさに見ています。そんな中、「この仕事ができるのは“ココ・カラ”しかいないね」といった地域の方々からの声を耳にすると、必死でやってきたことが無駄ではなかった…と思えるのです。私たちのコンセプトは、地元の素材を使う・お母さんの味を提供する、ことです。メンバーが畑作をしているので、私たちの提供する弁当は野菜たっぷり。味噌、味噌をつくる為の麹も手づくり。食でつながれば、みんな笑顔。それが嬉しい!
これから
  最近、「身の丈」というフレーズが脳裏にチラホラ。起業セミナー等で講師の方から、「首都圏に進出」「東京での販売」などが起業の成果として示されるからかな?「地元発信・コミュニティ創出」がテーマの私たちの活動とリンクできるのかな?今の夢は「仕事付きアパート」の開設。シニア世代へ、元気なうちは仕事を提供しつつ、孤独な生活に陥らないような居場所を創りたい。未来への夢をみんなで育みつつ、当面の目標は、「きちんと税金を納めることができる」団体となること、しっかり大地に足をつけ、歩みたいのです。
  • 内藤さんイメージ1
  • 内藤さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

   地元の豊富な素材を活かしたいと始まった、私たちのココ・カラ。「ココロもカラダも美味しい時間を提供する」「安平町のここから発信する」、そういう思いのココ・カラです。誰も皆、支え合いながら生きていく。それに感謝しつつ、それぞれの場所で、小さな光を発信し続けましょう。

取材年月日:
2017年10月12日