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道北

健幸サポート happy moon 代表  門間 奈月 さん【稚内市】

「前より楽になったよ」の一言が一番の喜び

1973年生まれ、稚内市出身。北海道女子短期大学(現・北翔大学短期大学部)保健体育科を卒業後、1996年から稚内市の体育施設「水夢館」にスポーツインストラクターとして勤務する傍ら、2012年に宗谷ご当地体操、2014年に利尻富士町健康体操をプロデュース。現在は独立し、宗谷管内各地で運動指導員として活躍中。

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きっかけ
 体育の先生を目指し、北海道女子短期大学(現・北翔大学短期大学部)で学んでいたのですが、卒業時に故郷・稚内市の体育施設「水夢館」でオープニングスタッフを募集していたのを見つけ、地元に戻ってスポーツインストラクターになりました。18年間勤務していたのですが、宗谷管内に運動を指導できる人材が不足しており、離島を含む9町村に出張して指導していた状況でした。指導員がいなくても、住民が気軽に運動に取り組み、継続した健康づくりができないかと考え、国の助成金を活用して「宗谷ご当地体操」をプロデュースし、DVD化しました。
苦労
 DVDの作成時は、さまざまな場所で披露し、メディアを通じて話題にはなりましたが、DVDを率先して利用してくれる人材を育成しなかったため、大きな広がりを作ることができませんでした。DVDや健康体操というのは、あくまでツールです。このツールを利用する方のために、ツールを使える人が必要になります。地域が高齢化、過疎化していく中で、誰もが手軽に、継続的に運動するために、ツールの作成だけではなく、人材の育成との両輪で取り組んでいくことが大切だと実感しました。
満足度
 最終的な目標は、地域に健康づくりの仕組みをつくることです。DVD作成から2年後、今度は利尻富士町で健康体操をプロデュースしました。利尻富士町では、体操の振り付けを考えるだけでなく、講座を通じて健康体操の特徴を学び、住民たちに教えることができるリーダーを育成するため、健康体操マイスター制度という仕組みづくりにも行政とともに取り組みました。利尻富士町での取り組みをモデル事業として位置付けて、ほかの管内市町村でも自発的に運動ができるような環境づくりのお手伝いをしていきたいですね。
これから
 さまざまな場所で健康指導をしていく中で、健康づくりは地域づくりだと感じました。人は、心と体が健康でなくては、前向きに生きていくことができません。また、人というのは、地域にとって細胞の一つ。元気で前向きな人、つまり健康な人が多くいる町は、逆境に負けない、明るい元気な町になるな、と。とはいえ、実は私にとっての一番の喜びは「前より楽になったよ」「旅行を楽しめるようになったよ」という言葉。これからも、一人一人の健康づくりを支えることで、少しでも地域の活性化につながっていけばいいな、と思っています。
  • 門間 奈月さんイメージ1
  • 門間 奈月さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

夢をかなえるために必要なものは、楽しむこと、わくわくすること、そして仲間との出会いです。仲間と夢を語り合い、心の中に楽しい気持ちがあふれた時、最初の一歩が踏み出せるはず。楽しい気持ちと夢を応援してくれる仲間との縁を大切に!

取材年月日:
2016年2月22日