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道央

南幌町第15区女性防火クラブ 【南幌町】

結成から24年、地域で助け合って防災を啓発し続ける

南空知消防組合において、各市町村単位で婦人防火クラブを立ち上げる動きがあり、南幌町においても協議を進め、1992年3月に「南幌町第15区婦人防火クラブ(2002年に現名称に変更)」を設立。現在の会員は約150名。

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きっかけ
 南空知消防組合では、「自分たちの地域は自分たちで守る」という精神のもと、住民や事業所などによる自主防災組織を確立することが重要であるとの考えから、各市町村で婦人防火クラブを立ち上げる動きがありました。南幌町においては、婦人防火クラブを町全域のものとした場合、組織が大きくなりすぎ、婦人防火クラブに不可欠な「地域住民相互の連帯感」が薄れるとの判断から、地域的なものにすることとなりました。そこで、古くから南幌町の中心部として栄え、商店や飲食店が多い、第15区町内会に設立する運びとなりました。
苦労
 役員を中心に活動しており、避難訓練、消火訓練、AED実習、他市町村での施設研修、火災予防PR活動などを行っていますが、役員のなり手がなかなか見つからないのが悩みですね。介護をされていたり、共働きの家庭には負担をかけるので、各家庭の事情を考えながら役員をお願いしています。火災予防PR活動では、昔は赤飯の炊き出しをしていましたが、赤飯の準備に2日間もかかって大変なので、現在はやっていません。盆踊りも、やはり準備が大変で、続けられなくてやめました。無理をしない活動内容にしています。
満足度
 毎年、訓練や研修を継続することで、消火器やAEDの使い方を覚えることができました。1回ではなく、繰り返しやることが大切です。参加者から「勉強になった」と言っていただけると、やって良かったと思います。火災予防PR活動で、近隣のりんご農家さんにお願いして、りんごが赤くなる前に「火の用心」のシールを貼って、りんごが熟すと文字が浮き上がる「防火りんご」を作ってもらい、秋に各家庭に配付しているのですが、高齢者のお宅に行くと、特に独居の方には大変喜ばれます。安否確認にもなっており、地域のお役に立てていると感じています。
これから
 結成当初は215名いた会員が、現在は約150名となりました。高齢化も進んでいるので、会員にはなるべく負担をかけないように、できる範囲での活動を続けていきたいです。1992年3月の結成以来、第15区からの火災は1件もありません。役員としては、「第15区から火災は絶対に出せない」という意識を高く持っています。近年、日本中で自然災害が多発する中で、防災の意識は高まっていると思います。南空知消防組合南幌支署の方々には、日頃から大変お世話になっており、今後も署員の方々と連携しながら、活動を続けていきたいですね。
  • 南幌町第15区女性防火クラブさんイメージ1
  • 南幌町第15区女性防火クラブさんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

私たちが24年間も活動を続けてこられたのは、無理をしないで、みんなでできる範囲のことを助け合ってやってきたからです。あまりがんばりすぎず、周りの助けを借りながら、無理なくやっていきませんか。

 

取材年月日:
2016年8月4日