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道央

民宿きのえ荘女将、しりべし女子会会長 池本 美紀 さん【神恵内村】

小さな点をつないだら大きなご縁に。仲間とのつながりに感謝

夫とともに民宿を経営しながら、後志管内で活躍する女性達と2016年に「しりべし女子会」を設立。メンバーそれぞれが後志管内の魅力をFacebookで発信する活動は、地域の魅力の掘り起こしや地域間連携の取組の創出にもつながり、令和元年に北海道経済産業局長感謝状(北海道経済活性化部門)を贈呈された。

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きっかけ
 夫と二人三脚で経営する民宿きのえ荘で、後志自慢の食材をもっとお客様に楽しんでもらいたくて、薬膳コーディネーターと発酵食品ソムリエの資格を、そして今年は調理師の免許を取得しました。村内にコンビニがないので、数年前からは後志の食材を多く使ったお弁当も販売しています。本業の傍ら、管内のあちこちで活躍している女性達とつながりたいという思いから新聞などで紹介されていた女性数名に声をかけ、「一緒にやりたい!」と盛り上がった仲間と5年前に「しりべし女子会」通称「しり女」を設立。後志を元気にしたい!と、女子目線でワイワイガヤガヤ楽しく、地域の魅力を発信しています。
苦労
 神恵内は村内皆家族という感覚で、出産予定の妊婦さんがいると聞けば、村の人みんなで生まれてくるのを心待ちにする、それがこの村の規模感です。人口減少は加速し高齢化比率が上昇。今後、交通機関や学校が維持できるのかなど、あれこれ心配は尽きませんが、少しでも多くの人に神恵内を訪れてもらいたいと、神恵内魅力創造研究会での情報発信も続けています。管内の市町村もそれぞれに様々な悩みや課題を抱えていて困難は山ほどありますが、それを共有したり共感し合える仲間がいることで、ひとりではないと思うことができ、私も神恵内で頑張ろう!と思うことができます。

 

満足度
 「しり女」のメンバーは、それぞれが本業を持っていて、仕事を優先しつつその合間を縫って地域を回り、後志のステキなところやおいしいものなど、地域に根ざした情報を発信しています。その活動が市町村の垣根を越えた観光ルートの開発や、地域間の連携につながっていると評価され、令和元年に北海道経済産業局長感謝状をいただきました。こんな賞をもらっていいの!?とびっくりしつつも、私達自身が楽しんでやっていることが、ちゃんと地域の役にも立っているんだと実感することができました。これからも「地域の潤滑油となりたい。」という思いを持って活動したいです。
これから
 新幹線の札幌延伸・開業に伴い、管内にも新幹線がやってきます。開業に向け、早めに倶知安駅からの観光ルートを確立しておきたいです。「しり女」は通常のパンフレットには載っていない細かな情報も網羅した観光ルート作りに結構役立てるのではないかと思っています。後志は狭い範囲でほとんどの種類のお酒を作っている世界的にも珍しい地域なんです。海の幸・山の幸など、食はもちろんのこと、見所も満載なので、都会から来た人が後志を満喫できるようなルートを提案できたらと思います。それに、後志の食材をふんだんに使った「しり女弁当」や、おいしいお土産など、アイデアを形にしていきたいです。
  • 池本さんイメージ1
  • 池本さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

年代やライフステージで変わる環境を楽しみながら暮らしていきたい。私は「置かれた場所で咲きなさい」という言葉が好きです。神恵内村に居るから出来る事、今の自分が出来る事…それも日々考えています。皆さんも置かれた場所で精一杯の花を咲かせてください。

 

取材年月日:
2021年12月9日