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全道

北海道女性医師の会

「結~with you~」 一人ひとりが輝く活動をめざして

2003年4月設立、北海道在住の女性医師の社会的QOLの向上を目的とし、全道各地の女性医師のサポート・ネットワーク構築に取組む。日本女医会北海道支部の活動として、子供を健やかに育む委員会(ゆいネット北海道の運営)・医学生とのキャリア形成懇談会など。2017年4月新会長に新谷朋子医師選出。会員は225名。

応援企業

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きっかけ
 医療崩壊・医師不足が叫ばれる昨今、医療の現場では多くの変革が求められています。医学部女子学生も年々増加し3割を超え、今後さらに女性医師の社会的活躍が期待されるとともに、早急に女性医師が働きやすい環境づくりが必要と考えられます。2003年4月に設立して以降、女性医師の親睦に加え、育児支援、就労環境調査、北海道女性医師史編纂、思春期の性の問題や性差医学の勉強会などの活動をしてまいりました。現在、大学や全道各地に本会の情報交換・交流の場、女性医師および女子学生のサポート・ネットワークを構築しています。
苦労
 離職率が高い女性医師の現状を医療界全体で考えていく時期に差し掛かっています。10年前から複数の大学が連携し、「出産、育児等で一旦戦線離脱しても復職可能」を示すロールモデルを出していただいています。女性が継続し働くためには本人の意識はもちろん大切ですが、医療界全体で、女性医師の活用を考えていくことが重要であります。ワークシェア等の検討も必要です。この会が若い女性医師たちにとって先輩より学ぶ場となるよう、また先輩医師たちにとってこの激動の時代を乗り越えていかなければならない後輩医師たちを援助・激励する場になるよう、活動しています。
満足度
 女性医師の視点を活かした活動が「ゆいネット北海道」です。2011年に当会が主体となり「ゆいネット北海道」を創設、性暴力の被害者支援とともに子どもの健やかな成長を守る活動を展開、2012年9月にNPO法人の認定を受けました。更に同年10月、性暴力被害者支援センター北海道「SACRCH(さくらこ)」を開設、電話相談・医療支援等を行っております。性暴力被害者支援は、医療・弁護士等、各分野で行われていますが、個別事案の対応は個人的な人脈で連携の道を探るのが現状。そうした中、私たちの活動は異業種間の横断的連携の意味で一定の役割を果たしていると自負しております。
これから
 医学生時代、男女の区別はしません。一方で、北海道医師会の女性役員は現在1人。10年前に当会では、「女性医師が働きやすい職場となるように。」と北海道医師会の会長へ申入れました。現実的に考えれば、女性医師が増えるとワークシェアが可能となり、現在注目されているチーム医療も男女共同参画が進むことで実現しやすくなるかと思われます。北海道は女性医師の会単独の活動が非常に盛んに行われ、女性医師・医学生だけではなく、全女性が享受できる健康支援及び労働環境改善に向けた活動により次世代へつながる幸せな社会づくりへ貢献してまいります。
  • 女性医師の会さんイメージ1
  • 女性医師の会さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

生きていく上で多くの方が千差万別の、悩みや課題を抱えており、私たち女性医師も同様です。しかし、仕事を持つことが自分自身の自信になるとともに、目標やファクターともなります。自分が選択した人生、誇りをもって生きてまいりましょう。

取材年月日:
2017年10月17日