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道央

株式会社NOMADOC 代表取締役、一般社団法人北海道うまプロジェクト 代表理事 荒井 亜紀 さん 【新冠町】

大好きな馬と親しんで身近に感じてもらいたい

1968生まれ、大阪府守口市出身。馬が大好きで酪農学園大学獣医学部を卒業。浦河町内の動物病院を経て新規就農者として新冠町に移住、2004年に牧場と獣医業の「NOMADOC」を設立。人がもっと馬と親しみ身近に感じられる活動をするため2016年に「北海道うまプロジェクト」を設立。

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きっかけ
 小さい頃から馬が大好きで、10歳の時から自宅近くの乗馬クラブに通っていました。馬といえば、やはり北海道日高管内が有名ですから、馬に囲まれた生活を夢見て高校生の時には毎年日高地方を訪れていました。人と馬がもっと身近に関われるよう、人が馬を楽しむ手助けになりたいと考え獣医師になり、新規就農で新冠町に移住し牧場と獣医を開業しました。うちの牧場は、「遊馬ランドGRASS HOPPER」という体験乗馬もやっていますが、単なる乗馬クラブではなく、馬と親しんで人との距離を縮めるような体験を提供しています。
苦労
 大変なことはありますが、苦労とは思っていません。好きなことをやろうとした時に、そこに至るまでには当然やるべき努力であると思っています。でも、私の考えを理解し、周囲の方々から援助を得られるようになるまでは大変でした。競争社会のし烈な争いの中で、私たちの事業はボランティアで実施している部分も多く、そこを従業員にわかってもらえなかった時は辛かったですね。今回立ち上げた「北海道うまプロジェクト」は、儲けは関係なく人と人との温かさでつながっている事業で、これから本格的に活動していきます。
満足度
 昔から人付き合いが苦手で、人とうまくやっていくことに自信がなかったのですが、自分の活動を理解して協力してくれる仲間がいることが本当に嬉しく、感謝しています。仕事や周囲に合わせて自分の方から変わっていくと、周囲からも理解を得られると思います。これから「北海道うまプロジェクト」の活動を新たに始めていくので、今また自分を変えていく時かな、と思っています。馬が大好きなので、本当は馬と一緒に過ごしたいのに、忙しくて時間がない!馬がご飯をおいしそうに食べている姿を見るのが一番好きなんですけどね(笑)。
これから
 私たちの活動の理念を、多くの人と共有したいと思っています。私より年上の方々には、もっと色々なことを教えてほしいと思うし、年下の方々には色々教えてあげたいので、上下の世代を中継するような役目を担いたいです。若い人には、積極的に取り組んでもらって、やりながら覚えてもらいたいですね。私が明日倒れても、この活動がなくならないようにしていきたいです。「北海道うまプロジェクト」では、馬が人にとってもっと身近になり、馬と人が触れ合う機会が増えるよう活動を展開していきます。
  • 荒井さんイメージ1
  • 荒井さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

今の生活に流されず、自分が本当に大切なものは何かを考えてみてください。夢を大切に30代~40代前半を過ごすと、子育てなどが落ち着いた40代後半には、もう一つの人生を歩む準備ができています。そうすると、未来では楽しい人生を送れると思いますよ。

取材年月日:
2016年10月24日