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十勝

Farm Bell Veggy (ファーム べる べじぃ)代表 藤井 史織 さん【鹿追町】

チャンスを活かして、農業へ再チャレンジ

1984年生まれ、名寄市出身。北海道立農業大学校卒業後、名寄市の実家で就農。サラリーマンの夫と出会い鹿追町へ移住し結婚。郵便局に勤務した後、ファーム「Bell Veggy」を立ち上げ四季成りイチゴを栽培。農業女子ネットワークはらぺ娘に参加。夫・長男・次男の四人家族。 

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きっかけ
 鹿追町で結婚する前も実家で就農しており、元々農業をやりたいと思っていました。夫も家庭菜園で火がついたこともあり、10年後くらいにチャンスがあれば農業をやりたいと話はしていました。2014年に地元出身の夫のネットワークを通じて、イチゴ栽培をしていた畑作農家から四季成りイチゴ栽培の施設一式をすべて込みで引き取ってくれるならば譲ってくれるとの話をいただき、この先こんな良い話はないと思い、イチゴ栽培自体の経験や知識はなかったものの思い切ってやってみようと思いました。栽培は主に自分が、出荷や営業は夫が担いお互いの得意分野を活かしています。
苦労
 私も夫も農業者ではなかったので、農地を買うことができませんでした。雑種地などでトラックの出入りなどがしやすい等の条件の場所を探しました。また、初期投資についても農業関係の資金は使えないので、日本政策金融公庫の女性起業家支援資金を活用しました。農業をするということ自体は、親の姿を見て肌で感じてはいましたが、いざ経営となると難しいものです。栽培知識もなかったため、近くでイチゴ栽培をしている会社に1年間パートとして採用していただき、管理作業など一連の流れを習得させていただきました。
満足度
 次男が通うこども園の役員となったことから、給食委員会に参加することになり、直接、栄養士さんなどとお話しができるようになりました。鹿追町が地元食材にこだわった献立をつくっている中で、「藤井さんのイチゴを学校給食にどうか」というお話しをいただき、提供させていただくこととなりました。また、近所の保育園が散歩で農園に訪れた時にイチゴの収穫体験をさせたことがあり、その時の園児が小学生になっても覚えていてくれたことがとてもうれしく、こうやって地域のみなさんとのつながりが徐々に広がりつつあることを、とてもうれしく感じています。
これから
 イチゴの栽培を始めたばかりですが、今後は、イチゴ以外の野菜の栽培にも取り組んでいきたいと思っています。また、イチゴを使ったジャムやアイスなどの加工品の製造・販売にも挑戦してみたいです。将来的にはイチゴやハスカップをはじめとするベリー類の収穫体験ができる観光農園にしたいという思いもあります。そのためにも、色々なチャンスを利用して自分がやりたいことができるよう学び、スキルアップをしていきたいです。私たちができる農業のスタイルで、私たちが頑張った分だけ喜びが帰ってくる。生産者も消費者も、みんなが楽しめる農業のあり方を考えていきたいです。
  • 藤井さんイメージ1
  • 藤井さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

  社会人になり、農業の他にも様々なお仕事等を体験してきました。しかし、まだまだ世の中を知るにはもっと沢山の経験が必要なんだと常々思わされます。現在もスキルをあげるため、何でもやってみよう!という気持ちでいます。まずはチャレンジ。地域を盛り上げていきましょう。

取材年月日:
2017年11月10日